日々の社会科:光る君へ、藤原さんばかり!まずは道長の家族について

日々の社会科

紫式部を主人公とした
大河ドラマ、「光る君へ」が
始まりました。

この題字だけでも 
800回書いたというし、
スタッフの方の意気込みも 
並々ならぬ雰囲気です。

ただ、源氏物語の
劇中劇を期待されても
それはないそうです。

(光源氏は誰がやるんですか?
という問い合わせが相当数あるそう)

雅な衣装や舞台装置を
見ているだけでも 
うっとりですし、

食事の御膳を見ても、
これは科学博物館の和食展に
出ていた貴族の御膳と
庶民の膳だ、と
わかるようになっていましたし、

そういった周りのものだけでも
興味深いです。

ただ、藤原道長と紫式部は
わかるとしても、
他の人の名前まではねえ…。

第一回はわかりやすいように
登場人物はかなりそれぞれ
個性的に描かれていましたし、

なかなかにストーリーも
衝撃的だったりしましたが、

それでもぼんやりしていたり
見逃すと、誰だっけ…。
と、なりそうです。

だいたいほとんど藤原さんだし!

まずは道長ファミリーだけでも
把握しておきましょうか。

大化の改新で活躍した
中臣鎌足が藤原姓をもらって
始まった藤原氏、

鎌足の息子、不比等
飛鳥時代末期から奈良時代初期まで
大活躍、

その息子たち4人から
北家、南家、式家、京家と分かれ、
のちにもっとも繁栄したのが
北家です。

子孫繁栄はよいのですが、
権力の座はひとつなので
内々の争いになってきますね。

4兄弟のうちのひとつが
残って栄え、
その中でも広がってくれば
従兄弟、兄弟、伯父甥間の
争いは避けられない。

で、道長のパパが兼家さん。
3男でしたが、徐々に力を
つけていくのです。

道長は正妻の3男ですが、
異母兄弟をいれると5男です。

兼家の側室に「蜻蛉日記」を書いた
藤原道綱母もいらっしゃるので、
道綱さんも道長の異母兄弟。

長男は落ち着きのある道隆
次兄は今回悪役の道兼
天皇に嫁いだ姉詮子
で、道長という描かれ方でした。

兄さん道隆の娘が中宮となる定子
姉さん詮子の生んだ一条天皇の最愛の人で、
清少納言が仕えた方です。

美しく明るく才たけた
非の打ち所のない方だったとか。

そして、
道長の娘、彰子はその後
同じ姉さんの息子一条天皇
皇后となり、
そこに仕えるのが紫式部。

道長の兄さん道隆は病で亡くなり、

(今回注目の次兄道兼さんに
ついてはあえて触れません。)

道隆の息子伊周道長
権力争い、なんですが
道長いい人そうだから
ドラマはどうなるかな。

後ろ盾を失った定子のまわりは
寂しくなるものの、
帝の寵愛は増すばかり…。

あれ、どこかでそういう人
聞いたことありますね。

源氏物語の光源氏の母、
桐壺の更衣みたいです。

もちろん、定子は身分が高い方ですが。

紫式部は見聞きしたものを
物語に反映したのでしょう。

また、天皇の正室は本来
中宮ひとりのはずなのですが、
中宮は定子

道長彰子を皇后として
「一帝二后」
の状態を作ってしまい、
世の人々は不思議がったといいます。

中宮と皇后は同じ身分の
違う呼び名に過ぎないからです。

天皇とエンペラーと
ふたりいたとしたら、
変なのと同じです。

源氏物語において、
紫の上が北の方のはずなのに
源氏が晩年になって
女三の宮を迎え入れてしまう。

紫の上の方が身分が下だし、
きちんとした正室がいなかったから、
と解釈されてきましたが、

「北の方」と書かれている以上、
紫の上は正室であり、
この一条天皇の二后を基に
光源氏もふたりの正妻がいた、と
見る向きもあります。

さ、どうなるでしょうか。

大河ドラマは
史実(かどうかもほんとはわからない)を
もとにした、楽しいドラマ。

見る方はご自分なりの楽しみを、
興味のない方も、
そんなのやってるんだな、と
知ってくだされば幸いです。

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