心の境界線:わたしを大切にするために…

わたしの庭はどうなっている?

花が咲き乱れている?

しっとりと落ち着いて過ごせるように

なっている?

木々の緑に癒されている?

それとも

雑草だらけになっているのに

※本日の内容は、

何も手をつけられないでいる?

あちこちに壊れた植木鉢や枯れた花が

散らばっているのに見ていない?

もしくは、

知らない間にあの人が入ってきて

勝手に花の世話をしている?

そんな花好きじゃないのに

ステキでしょ、この庭、って

手入れしていく。

あの人が勝手に入ってきて

大切に手入れした芝生を踏みあらし

掘り起こし笑っている。

垣根があるの。

入ってこないで。

乗り越えてこないで。

ああでもわたしも、自分の庭が

こんなにも荒れているのに

うちの庭よろしくね、って

頼まれると雑草抜いたり水をやったり

何してるんだろう…。

わたしは、いつも時間が足りない。

やらなければならないことが多すぎる。

わたしは、プレッシャーに

押しつぶされそう。

人に頼まれると怒りすら湧くのに

断ることもできない。

わたしは、もう疲れました。

何もしたくない。

すべてを投げ捨てて

わたしのことを誰も知らない土地に

いきたい、

猫になって一日中寝ていたい。

わたしは、母の言うことに逆らえない。

いつもいつも、わたしのやることに

口を出し自分の思い通りにしようとする。

でも嫌だって言ったら、母は傷ついて

わたしを非難し、罪悪感だけが残る。

あの人にされていることが

虐待、なんですか。

でももういいんです。

あの人とわたしは離れることが

できないのです。

わたしは、ひとりぼっちです。

誰も信用できません。

人とうっかり付き合ったりすると

あとで期待を裏切られたり

ろくな目にあいませんもの。

日々の生活に起きてくる

様々な葛藤や苦しみやモヤモヤ、

それは

「心の境界線」の問題なのです。

バウンダリー、とも呼ばれます。

心の境界線、バウンダリーとは

「わたしはわたしである」

という権利。

自分と他者を区別する心の境界線です。

境界線〜垣根〜が高くて厚すぎると

他者と距離を取りすぎて孤立し、

薄すぎたり低すぎたり素材が

柔らかすぎると

他者の影響を受けすぎて辛くなります。

「ほどよさ」が大切。

これは、相手によっても

もちろん変わります。

関係性の薄い相手には

厚く固くなるし、

信頼できる相手であれば

薄く柔らかくなります。

自分の心の庭は垣根は

どうなっているだろう、

相手はどう認識しているだろう。

これが分かって相手を

尊重できれば、それがコミュ力。

安心できる、心地よい人間関係を

築くために

期待と欲求を明確に示すことが

大切になります。

他者と関わる時に

彼らの求めに応じていつ断るか、

いつ応じるかを決めることも

気持ちよく生きていくための

要素として大切です。

「嫌われる勇気」と意味合いは

近いでしょう。

ただ、疲れて自分を見失っている人に

嫌われる勇気を持とう、といっても

難しい。 

だから、

「心の境界線を引き直してみましょう」。

セルフケア不足、重圧感、

他者に対する恨み、

回避行動をとる、

すべて「境界線」の問題です。

自分の時間を取れず、

疲れている人に必要なのは

他者と一線を引くこと。

重圧感、プレッシャーに

押しつぶされそうなのは、

自分の許容範囲を見極められていないから。

連絡を絶ったり相手を無視してみたり

これは状況改善を試みていないので、

心の境界線を引けば

逃げなくても距離を置けるのです。

境界線が曖昧だと

共依存、断れない、お人好し

相手の意見に左右される、

拒絶が怖くて何も言えない、

不当に扱われる、

といったことが起こります。

暴力、虐待を受けているのに

逃げられないのは

「わたしはわたし」という

境界線をもはや手放すことによって

自分を守っているから。

境界線を持つことが辛すぎるから。

かろうじて生きるためにそれが

必要だったから。

だから、彼らになぜ逃げないの

どうして嫌だって言わないの、と

言って責めるのは

彼らにとっての二次被害となります。

境界線が頑なすぎると

他人への期待が高く、

傷つきたくないため交流を避け、

薄い人間関係しか持たなくなります。

心地よい関係性になるには、

自分自身の価値を明確に示し、

自分自身の考えを尊重することから。

自分の庭を自分のものにして

垣根も心地よいものに

してみましょう。

また、自分自身の庭を見直すと

そこにも境界線が必要なことに

気づくかも。

花壇を大切にしたいのに、

なぜか庭の片隅に生えている

キノコに気を取られすぎている。

そんな必要ないのに、

肥料をまかないと気がすまない。

スマホを手放せない、

お金を使いすぎる、

身体に悪いものをやめられない、

そういったことも、

自分自身の庭の中の境界線を

きちんと引けていないから。

花壇の手入れをしたいなら、

キノコを眺めているだけの時間を

減らしましょう。

かえって庭を荒らすだけの肥料を

見直してみましょう。

自分自身の気持ちのよい庭を

持てたら、

素敵な庭ですね、って微笑んでくれる

隣人たちが集まってくるでしょう。

同じように

自分自身の魅力的な庭を持つ、

そんな人たちに囲まれた

気持ちのよい日々を

過ごしていきたいものです。

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