ウポポイとは、北海道白老町にある「民族共生象徴空間」の愛称のこと。
アイヌ語で゛大勢で歌う゛という意味。
ポロト湖という幻想的な湖のほとりにある、国立アイヌ民俗博物館、伝統的コタン、体験交流ホール、工房などの施設の総称です。
見るところ、体験するところ、食事処と盛り沢山。
体験コーナーの時間や場所など、把握して時間を考えておかないと、見ようと思ったのに時間が足りなくて終わってしまった、これを体験してみたかったなど滞在時間を有効に使えないかもしれません。
そこで、体験コーナーは何があるのか、どのような時間帯でやっているのか、まわりかたの参考になることをお伝えさせていただきます。
とっても楽しみ!でも予定を立てないと全部は楽しめないかな?
ウポポイの中では何を見る、体験する?
ウポポイの中にはアイヌ民族博物館、体験交流ホール、体験学習館、工房、伝統的コタンがあり、それぞれで観たり体験したりと様々な催しが行われています。
それぞれ時間も決められていたり、1日に1,2度しか開催されないものもあります。
どんなものがあって、自分は何を体験したいのかわかっていたほうが、ウポポイでの時間が豊かなものになるでしょう。
アイヌ民族博物館/展示・シアタープログラム
やはり、なんといってもウポポイの中心はこの国立アイヌ民族博物館です。
先住民族アイヌの歴史や文化、言葉、仕事など広い展示室でわかりやすく見せてくれます。
どれも興味深く、急いで見ても1時間以上は時間を取りたいところです。
また、展示室とは別にアイヌ文化を映像で分かりやすく紹介してくれるシアタープログラムがあります。
展示室は2階ですが、シアターは1階にあります。
2022年6月現在、プログラムは「アイヌの歴史と文化」「世界が注目したアイヌの技」の二つを、交互に上映しています。
毎時15分から、20分間のプログラムです。
15分前から会場で受付、定員は96名です。
展示を見て、シアタープログラムも見たい、展示室に入る前の、博物館からのポロト湖の風景もきれい、そしてミュージアムショップもある。
ここだけで軽く2時間は使いそうなのです…。
体験交流ホール/伝統芸能・短編映像
エントランスを入ってすぐ、右手にあるのが国立アイヌ民族博物館、左手に見える円形の建物が体験交流ホールです。
ここでは、アイヌ民族の歌と踊りを観て、知ることができます。
2種類のプログラムが用意されています。
「イノミ」と題されたイヨマンテ、熊の霊送りをメインに組み立てた30分間のものと、「シノッ」は伝統的な歌や踊りを映像も入れた演出にした20分間の者です。
これは当日の時間にならないとどちらが上演されるかわかりません。
体験交流ホールは272席で、座席整理券を持っていないと入れません。
座席整理券は、エントランスで取ることができますが、開始時間の1時間前からは交流ホール前の小屋で配布されます。
10:30,11:30,13:30、15:30(夏休み以外の平日)もしくは16:30が最終です。
ですので、1日に5回か6回の上演になります。
また、短編映像上映もあります。
アイヌに伝わる物語、「カムイユカラ」で、1作品15分です。12:30と14:30の回は通年、土日祝日と夏休みは9:30,18:30,19:10の上映もありますが、状況によって時間帯が変わったり上映が亡くなる場合もありますので、ご注意ください。
これは見逃したくない!まずは座席整理券を取っておけば安心かな。
体験学習館/楽器・調理体験
体験交流ホールのやや奥にあるのは、体験学習館。
ここでできるのは、楽器演奏鑑賞・ムックリ(口琴)製作体験・演奏体験・調理体験です。
ただし、ここのプログラムは開催が日時により違ったり、開催されないものもあると思われますので、行かれた時にエントランスなどで確認されるのが良いと思います。
土日祝日のみ開催とあっても、平日に開催されることもあります。
楽器演奏鑑賞は、ムックリ(口琴)とトンコリ(弦楽器)を、解説・演奏してくれます。
15分ほどで10:00,11:00,16:00の開催ですし、場所・時間的に、ここで15分ほど鑑賞してから体験交流ホールの鑑賞に向かうとちょうどいい感じです。
ムックリ(口琴)製作体験は1日に一度だけ、14:00に定員10名、料金は1,000円で45分間です。
自分のムックリができるのは嬉しいですね(会場での予約必要)。
また、弦楽器のトンコリの体験もできます。
これは無料で、会場で予約,12:00と15:00開催予定ですが、日によって違う時間に行われることも。
そして、アイヌ料理の調理体験もできます。
これには2つの内容があり、ひとつは平日15:00から行われる30分間で行われるもので、会場受付。
もうひとつは土日祝日の10時から行われる事前予約制、費用は1500円、時間も180分、3時間かかるもの。
また、植物好きの方に10時から15時の2回、60分かけて圏内を回り、衣食住や儀礼にかかわる使い方を教えてくれるプログラムもあります。
もうひとつ、別館として半球ドームスクリーンでカムイの視点から見る映像体験もできます。
こちらは毎時00分、20分、40分と開催されていて時間も10分間なので、気楽に楽しめます。
そして、GWや夏休み、秋までの土日祝日などしか開催されていませんが、夜19時と19時半から屋外のプロジェクションマッピングを楽しめます。
どうしよう、全部やってみたいーー。
工房
工房では、まさにアイヌの文化の神髄、様々な工芸を見たり体験することができます。
アイヌの世界では、カムイの意を受けて人の手で作られた工芸品もカムイであるとのこと。
ここでできるのは、ものづくり見学、刺繡体験、木彫り体験です。
ものづくり見学は随時可能で、製作風景も見られるし、製作者とはなしをすることもできます。
刺繡体験は10:00~,13:30~の2回で、各60分。
会場で予約で、定員8名、コースターは無料ですが、袋やマスクは1000円かかります。
木彫り体験ではアイヌ文様を刻んだ木製スマホスタンドを作ることができます。
これも定員8名、1500円です。
アイヌ文化を自分の手で作れることができると、身近に感じられますね。
伝統的コタン
まだまだあります。
博物館の奥の方に並ぶ伝統的コタン。
その中の3棟でそれぞれ体験ができます。
そばに行かないとどれがどれだかわかりませんので、ここでは体験できる内容のみささっとご案内します。
- 文化解説(夏場は屋外ステージにて)/歌や踊りなど/20分間
- 工芸文芸実演/囲炉裏を囲みながら物語や叙情歌など/15分間
- ファミリー向け紙芝居/カムイとアイヌなど/15分間
- アイヌ語学習プログラム/15分間のものと30分間のもの
- ムックリ(口琴)演奏体験/10分間・1000円
屋外ステージもあり、そこで植物と暮らし紹介、弓矢体験、湖畔では丸木舟の解説もあります。
屋外プログラムはそれぞれ1日2回程度、5分から20分くらいで楽しめます。
ちょっと待ってー。時間合わせていろいろ体験するのって大変かも?
ウポポイでの食事はどうする?
ウポポイでの食事は、一度圏内から出て(再入場できるようにしておいてください)、レストランエリアに行かなくてはなりません。
そして、食事処は、どこも席数があまり多くはありません。
体験プログラム、とりわけ交流ホールでのアイヌ芸能の公演のあとはどっと人が出て、混みますので、食事の時間とどのプログラムを楽しむかを考えておくのが良いと思います。
食事処は、カフェリムセ(アイヌ料理も楽しめるカフェ)、フードコート、焚火ダイニングカフェ,ハルランナがあります。
それぞれ美味しそうですが、ここで待ち時間が多くなってしまうと時間のロス、お気を付けください。
食事のタイミングを考えないとね。
ウポポイで観て体験して味わうには?まとめ
- ウポポイとは、民族共生象徴空間の愛称で、その中に国立アイヌ民族博物館、体験交流ホール、体験学習館、工房、伝統的コタンなど施設がいくつもある。
- 何を見て何を体験したいのか予め見通しを立てておいた方が納得できる時間を過ごせる。
- 博物館は展示とシアタープログラム、ミュージアムショップだけでも2時間ほどかかると思われる。
- アイヌ舞踊、楽器の体験、工芸の体験、アイヌ語学習などプログラムは多岐にわたり、開催回数はそれほど多くないので、時間を見ておく必要がある。
- 食事処は限られていて席数もあまり多くないので、人が出やすい時間帯を避けるのを考えてもいい。
一回行ったくらいじゃ足りないね!楽しみー。
コメント