日々の社会科:宝くじも寄付かもしれない

こんなことあんなこと

3000円払ってリターンは300円なんて
ウケる。

と、笑うご家族を見返すチャンスかも
しれない、
宝くじハズレ券の
敗者復活戦が行われます。

9月2日。くじの日。

過去1年間のハズレ券の
下4桁が当たると、
ちょっとしたプレゼントが
当たります。

また、引換えられなかった
宝くじは、
1日で3500万円、
1年では128億円
にも上ります。

100億円分は
塵も積もれば300円の
当たり券なのですが、
1億円以上も10本は
あるとのこと。

期限にならないうちに
調べてみるのも必要かも。

そんな宝くじ、
第一勧銀、いや、みずほは
儲けてんなー、では
ありません。

発売元は地方自治体なのです。

銀行は委託を受けて
宝くじの図柄を決め、
印刷し、売り場に送り、
宣伝もして売って抽選、
番号を発表して当せん金の
支払いをします。

収益金は地方自治体に
送られ、
それぞれ必要な事業に
使われるのです。

宝くじ号と名がついたレントゲン車や
この公園は宝くじの収益金により…と
いう表示があるものを
ご覧になったことが
あるかと思います。

宝くじ事業のうち、
当せん金になるのは46%、
事務手数料が15%、
社会貢献の広報費が1.4%、
残りが収益金として
地方自治体で使われます。

令和3年度では3048億円分は
社会貢献されています。

使い道も公表されていまして、
例えば、
東京都は子育て事業、公園整備、
愛知県は芸術センター、防災ヘリコプター
大阪府は河川砂防や府立高校の設備

他にも
マイナンバーカードの事務費やら
国際交流推進やら
県民文化祭やら
観光プロモーションやら
それぞれ必要な部分の
充当に使われているのです。

当たった連中に持っていかれたと
思いがちですが、
この公園や博物館に
自分の2700円が
役に立っているかも
しれません。

そんな、「くじ」。

くじそのものはローマ時代から
ありますが、
富くじの性質を持つものは
15世紀のオランダ、
日本では少し遅れて
江戸時代から発行されています。

オランダでも、
日本の寺社の富くじでも
(盛り上がりすぎて
幕府から寺社以外禁止された)
目的はインフラ整備、
修復工事の費用を調達すること。

考えようによっては
クラファンのリターンと
性質は同じかもしれません。

日本の富くじは
江戸末期の天保の改革から
禁止され、
明治政府も禁止、

復活したのは昭和20年7月、
敗戦の色濃くなってきた頃に
軍事費の調達として
復活したのです。

そののち、
戦災からの復興目的で
宝くじ発売となりました。

それでも宝くじが
庶民の注目を集め始めたのは
東京オリンピックの頃、
賞金が高額化してからのこと。

ジャンボ宝くじ、という
名称は昭和54年から、
賞金が1億円の大台に乗ったのは
平成元年です。

賞金の大きさにばかり
目が行きますが、
震災復興宝くじや
口蹄疫復興宝くじなど、
宝くじが寄付として
役立っているものも
少なくありません。

最近はネットでも気軽に
購入できるようになり、
すそ野は広がっているようでもあり、

堅実でコスパに厳しい
若者層の購入は 
減っているようです。

それでも、当せん者の声などを
見ると、
もしかしたらもしかするかも、と
楽しくなるのも悪くない。

ちなみにアメリカでは
当せん者は顔と名前を
公表しなければならないという
法律があります。

違法移民だったりすると
名乗り出られないのですね…。

大変だろうと思いきや、
顔出しは代理の弁護士に、
名前は変えちゃえば
いいらしい。

宝くじで◯億円当たったひとの
末路なども書かれていたり
しますが、、、
実際はどうなのでしょう。

ちょっと夢見て、
残念な結果でも、
どこかの誰かの役には
立っていそう。

たまにはいいか、宝くじ。

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